こんな夢を見た
『夢の警鐘』
主人公:女子高生
夢とは不思議なもの、見ても目を覚ましてしばらくすれば忘れてしまう。
それなのになぜ見るのだろう、摩訶不思議。
私はそんな忘れてしまう夢を忘れないように毎朝ノートに書き留めている。
そしてある日の夜変わった夢を見た。
全く知らない真っ暗な街を歩いているだけの夢を見た。
夢というのは自分の今までの経験を元に見るものだと思っていたから全く知らない街を歩いているのが不思議だった。
でもただそれだけなのでその日はいつものように夢をノートにまとめて学校へ行った。
そして次の日の夜も似たような夢を見た。
だがしかし、昨日と違うのは歩いている場所だ。
私の知っている街、そう私の住んでいる街だ、しかも朝の明るい時間帯だ。
謎に思ったが今日もいつものように夢をノートにまとめて学校へ行った。
そして次の日の夜も似たような夢を見た。
今日は私のいつも通っている通学路だ。
昨日までと違うのは朝の通学、通勤の時間ということもあって人通りがそこそこある。
今日もいつものように夢をノートにまとめて学校へ行った。
そして次の日の夜も似たような夢を見た。
朝の通学路を歩いている、そして前に歩いている女子高生にどんどん近づいていく、息が荒くなっていく。
腕時計を見ると2月21日8時32分となっていた。
だんだん足が速くなっていきみるみると女子高生との間が狭くなっていく。
そしてついには女子高生の背中に包丁を刺した。
こちらを振り向いた女子高生の顔を見て恐怖を覚えた。
それは、、、私だった。
私は朝起きたら汗で布団が濡れていた。
これはただの夢だと言い聞かせた。
そして今日の日付、1月14日と書いていつものように夢をノートにまとめた。
それからしばらく夢を見ないまま1ヶ月以上が経ち、この変わった夢のこともいつしか忘れていた。
そんな時、朝起きて久しぶりに夢ノートを開くとそこには以前書いた1月14日の内容を見て夢のことを思い出した。
そして今日の日付を見て鳥肌が立った、なんと2月21日8時5分となっていた。
夢の通りだと今日このあと私は背中を刺されるかもしれないと思うと怖くなり、学校へは行けなくなった。
結局今日は学校に行かずずっと家にいた。
そして夜、テレビでニュースを見てゾワッとした。
近所で殺人未遂で逮捕された男の人がいたとのニュースがやっていた。
何にゾワッとしたかというとその男の人がつけていた腕時計が夢で見たものと同じものだったのだ。
もし今日朝から学校に行っていれば死んでいたかもしれない、そんなことを思いながらも温かいココアを飲んで気持ちを落ち着かせた
最初に言ったように夢はなんのために見るのか不思議だったがこの日わかった。
死ぬ未来を防ぐためだ。
そして今まで夢をノートに書いていて良かったと思った、だからこれからもこの習慣を続けることにした。
おしまい。
1/23/2024, 1:21:50 PM