安堂

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喧騒は遠くへ消え
虫の声鳴り響く一面の夜海
しょっぱくて、じめっとした肌触り
空を見上げ、君とふたり二輪で駆ける。
流れ着いた誰かの残骸が呑まれては消えていく。
人工の灯りなどとうに滅び
厭世的なまでの大都市、港。

この世界には、ふたりだけ。
三日月のスポットライトが
囲んで、そして、消えた。

/ 世界の終わりに君と
 昔見た映画、古めかしい街に色鮮やかな色彩が灯る。人々の笑みと世界の子供に向けたワンダーランド。絶望を見たとき、果たして私は立ち上がれるのだろうか。拒絶された事実を受け入れて自らの信念を貫き通せるのだろうか。曖昧だ、曖昧なものを明確に形取っていくのは、少し、こわい。

6/7/2024, 11:55:18 PM