流れ星に願いを
密かに、貴方に想いを寄せるようになってから、
どれだけの時が過ぎたのでしょう。
大人になっても何処か純粋で、
未来を夢見る少年の様な、
純粋な心とキラキラした瞳で、
屈託なく笑う、その笑顔が眩しくて。
でも、私には、
貴方に想いを打ち明けるどころか、
気軽に声をかける事さえ躊躇われて。
きっと、貴方は私の事を、
口煩い先輩としか思っていないのでしょう。
それでも。貴方は私を、
仕事では信頼してくれている。
それで満足しなければ、と、
自分で自分に言い聞かせています。
ふと見上げた星空。幾つも瞬く星々。
夜空で一際輝く星に、貴方を重ね、
言葉に出来ない想いを、独り呟き、
じっと星を見つめていました。
突然、一筋の流れ星。
咄嗟に貴方へ想いが伝わるようにと、
願い、真剣に祈っていました。
流れ星に願いを…。
流れ星に向けて、必死に願い事を、
祈っていた自分が、恥ずかしくて、
思わず俯き、溜息を吐きました。
流れ星に願いを。
そんな、酷くロマンチックな感情が、
未だ、私自身の中にあるだなんて。
貴方に恋して、初めて知りました。
4/25/2024, 2:21:17 PM