白浜の海に遊びに行く
水がこわくて砂といじける
大きなわかめの棒を持つ
太陽にかかげる
足のひらを浅瀬につける
沖の父と兄を見る
かまってもらえないのが気に入らない
すこしずつ、波を好きになる
海にも旅行にも素直になっていく
父と兄と、プカプカと流れていく
日照りと砂がうきわにすり減って痛い
守られていて、たのしくて
たのしいのに、守られていて
遠くのパラソルで手を振る母の元へ戻りたい
夕方父はへとへとで、私と兄はまだ遊びたい
冷えたお腹がグウウとなり
塩水がどこかでしみている
岩壁で擦りむいた肌を探す
海の家のおでんを母が買う
たまごについたすなつぶをジッとみる
スープがこれまでとなく染み渡る
ジャリリと奥歯で音がする
6/24/2024, 3:51:23 AM