「燃える葉」(詩)
境内で焚き火してる坊主
般若心経を唱えながら
鋏で燃え盛る葉を寄せたり避けたりしながら
火加減を調整している
坊主の背後から一人の男の姿
「坊主自ら内で焚き火するか?」
「自分の家だし、ちゃんと水も用意してある。
腹ペコにゃ仏も勝てねぇのよ」
般若心経を唱えるのを止め
燃え盛る葉を避けながら葉の中から取り出したのは
アルミホイル包まれた物
軍手を手にはめ、そっとアルミホイルを剥がしていく
剥がされたアルミホイルから顔を出したのは
「焼き芋か」
「ほい。」
坊主は半分程アルミホイルを剥がした焼き芋と
軍手を男に手渡したのだった
10/7/2025, 9:43:31 AM