書く—書いた記録

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「ところで」
「はいはい。ところで?」

「今日はなんか冷たい」
「気のせいでしょ。それで?」

「ああ、辞書にあるのは言葉の定義のように思えるが、定義ではなく平均的な使われ方をまとめたものだ」
「ふーん」

「つまり、言葉というのは人によって含まれる意味も違うし、使い方もそれぞれ異なる場合もある。もちろんある地方では使われ方が違くてというのもある」
「なるほど」

「それでは不便なので、共通語、日本だと標準語というのが作られて意思の疎通ができるようにしている」
「そうだね。みんな違う言葉だと通じないもんね」

「だから辞書にない使われ方があったとしても、必ずしも間違いではない」
「なるほど」

「辞書が正しい、かつ常にそれを守っていたら言葉の変化は起きないはずだけど、今の言葉と江戸時代の言葉、そこまでいかなくても親の世代と私たちの言葉は違っている」
「そうだね。お爺ちゃんお婆ちゃんとかもなんか違う言葉使いしてる」

「それで、今回のお題は非常に言いにくいのだが……」
「なにが?」

「私たちの間の関係は恋か愛かそれとも?」
「そのどれでもであって、どれでもないとか?」

「いや、それはロジックとしておかしい」
「ワタシロジックワカラナイ」

「ここはベン図を描いて……」
「(だからダメなんだよ……)」


お題『恋か、愛か、それとも』

6/4/2025, 3:18:03 PM