手を繋いで。
手を繋いで、また繋いで。繰り返す度に〝輪〟が広がるってさ。
私は声を出せなかった。思ったし、考えたし、初動と計画は完ぺきだった。だけど、ただ声が出なかった。友達を100人作りたいなんて思わないし、1人だけの親友を恥ずかしがったりしない。
僕の手は少し短かった。ぽっちゃりで、チビで、いじられキャラ。そんな自分が憎くても、愛さないといけない現実。まだ僕には重すぎる課題で、大きすぎる問題だった。
自分と他人の 意見の乖離なんてモノは、無い方がオカシイくらいに、当たり前のもの。
自分の思考がいくらマイノリティでも、多数に合わせれば友達が出来る。だから、順応する。
でもそれで、空気は軽くなり、息が楽になるのか。
少数意見を無げにする事が前提なら、多数に見えるソレは、その生物の本質なのだろうか。
今まで幾度も手を繋いで、群れてきた人類が、徐々にその繋ぐ手の無機質さに気づいてきている。
手を繋いで、顔を見て笑おう。
ここまでして、やっと、人が繋がる。
12/9/2024, 4:02:38 PM