ぽた、ぽた。滴り落ちる雫が、岩の小さなくぼみに池をつくっている。
ぽた、ぽた。小さなくぼみは、かつてはなだらかな平地であった。
ぽた、ぽた。ぽた、ぽた。
雫に岩を穿とうという志はなく、ただ、自然の法則のままに、上から下へと、重力に従って落ちている。
落ちる先を選ぶことはない。どの雫も、岩に落ちれば先に落ちた雫と合わさって、雫としての形は保たれない。
雫は雫ですらないのかもしれない。
ぽた、ぽた。ぽた、ぽた。
それでも、見出せばそこに、雫はあった。
岩の小さなくぼみに、雫がよりあつまって、ひとつ落ちるたびに、ひとつよりすこし多く、溢れてゆく。
4/22/2026, 2:10:25 AM