ひらり、ふわり、風に揺れながら。 やわらかな生地は、それでもしっかりと外界と私を隔てる。 ここにあるのは私だけの花園。 逃げ込んで作り上げた理想郷は、誰の目にも晒されない。 薄く透ける太陽の光。わずかな隙間からそよぐ風。 今の私はこれで十分。 いつか思い切り開け放つその日を待つように。 包まれて、守られて。 レースの内側で、私は浅く息をする。 【カーテン】
6/30/2025, 2:21:39 PM