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あ、と思った
す、と逸れた
僕に君は見えるけど
君に僕は見えないから

あ、と思った
す、と透き過ぎた
僕に君は触れないし
君に僕は触れないから

あ、と思った
す、と影差した
君の最期まで、君達の末代まで
ずっとずっと見守りたかったけど

す、と目を閉じた
あ、と声がした
どうやら此処までお元気で

‹すれ違う瞳›


君と一緒なら何処までも
鮮やかな風の山道を抜けて
洋々に輝く海路を走って
遥か高い天空を目指して
僕らの春を夏辿る道を
この素晴らしい日々を
素晴らしさに足る尽力を
君と一緒なら何処までも
僕らきっと何処までも

‹青い青い›


生誕の命は乳の香り
恋する少女は花の蜜
夢燃す少年は海の光
覚悟の女性は堅き果
進む男性は新たな菓
揺蕩う老人は霞の綿
匙掬う人間の脳髄は
いつ何時も酷く甘い

‹sweet memories›

5/5/2025, 9:36:35 AM