そこには美しい少年が居た艶やかな光沢を出す髪と、雪に馴染むほど白い肌。長い睫毛を伏せて、座っていた。彼の小さな腕に手を重ねると、絹のような触り心地がした。私が彼を無遠慮に触っていても、彼は何も言わず、ただじいっと虚空を見つめていた。彼が私の手を振りほどかないのは決して私に心を許したわけではなく、私を「どうでも良いもの」としているからだろう。彼の、排他的な美しさは、並の女優に負けぬほどに神秘的であった
6/10/2025, 10:52:11 AM