雪猫^._.^

Open App

「桜散る」

何回目かの桜が散る頃、僕は大人になってた
毎日忙しくする日々に季節なんて考える暇もなかった

ふとあの頃を思い出す。
まだ小さく無邪気に過ごしてた日々を。
春が来ることが嬉しくて仕方なかった。

でも今の僕は春が来る度に憂鬱だ。
新しいことが始まる時ってなんでこんなにも
重く感じられるのだろう。

不安や焦りで心が疲れてしまった夜
桜並木のある公園のベンチに座っていると
どこからか風が吹いて桜の花びらが降ってきた

夜の公園は静かで街灯に照らされた桜は綺麗だった
少し冷たい風も心地よくずっとここに居たいと思えた

ぼんやりと桜が散るのを見ていると
風で舞った花びらがベンチにも落ちてきた

その桜を眺めながら嫌なことやこれからのことを
考えているとふわりと桜の香りがした。

優しく僕の不安を取り除くようにあまい香り。

桜は僕に教えてくれた気がした。
毎年散ってもまた生まれ変わることを。
冬の寒さを超えて毎年春になると葉より先に花を咲かせて
決して長いとは言えない花の寿命を見事に咲き誇って散っていく。そんな桜を見て僕は涙を流していた。

桜は綺麗だ。でも簡単に散ってしまう。
だからこそ美しいのかもしれない。
毎年人々が桜を見に行くこともそれはきっと桜だから。

桜は散っても来年も咲く。
何度失敗しても立ち上がる強さを人は持ってる。

僕はもう少し新しい環境に向き合ってみようと前向きに
考えることができるようになった。

そして桜のような儚くも
美しい人生を送りたいと思えた





雪猫

4/18/2026, 10:13:38 AM