蝶よ花よと自分に関わる大人から甘やかされて育った娘
彼女が自分中心な考えになるのは必然だった
「私は今 チョコレートケーキが食べたいの!
今すぐ用意しなさい!」
専属パティシエに命令する娘
雇い主の娘だ
どんなに無茶な命令でも従うしかないだろう
「おい、その言い方はないだろ」
「お父様!」
俺が止めに入ると娘は目を輝かせる
「娘がすまない
持ち場に戻ってくれ」
パティシエに声をかけると頭を下げてから部屋を出て行った
「お父様!?」
俺の言葉に娘は怒りを見せたが無視し、話し始める
「千鶴、甘やかして育てた私達が悪かった
だが、私はお前に言ったよな?
次 同じ様な態度をとるなら容赦はしない、と」
「そ、それは…」
口篭る娘にため息が出た
「使用人だけではない
お前は友人にも同じ様な態度だったそうじゃないか」
「……」
思い当たる節があるのか黙る娘
「お前は可愛い娘だ
だから、変わる猶予を与えた
それなのにお前は…」
そこで言葉を止め、娘の傍まで歩いて行く
「無げにした!!」
ダンッとテーブルを叩くと娘の肩が跳ねた
「お前には失望した
この家から出て行け」
それだけ言うと娘を見ずにその場から立ち去る
後ろから叫ぶ娘の声が聞こえるがそんなのは知った事ではない
世の中そう何度もチャンスは訪れないのだから
8/9/2024, 2:46:55 AM