わぁ! と 小さな勇気 です
わぁ!
「わぁ!」
夜空を見上げ、キミは感嘆の声を上げる。
「こんなにたくさんの星、初めて見た」
キラキラ輝く星たちに、うっとりと魅入っている。
「………」
しばらくキミは静かに星たちを見上げていたけれど、ふっと僕を振り返り
「連れてきてくれてありがとう」
ニコッと微笑む。
「気に入ってくれてうれしいよ」
僕は、キラキラ輝く星たちよりも、キラキラな笑顔のキミをずっと見ていたのでした。
小さな勇気
「…どうしよう」
さっきから僕は、どうしようかと迷っていた。
電車のドア付近に座っていたら、見るからに、具合の悪そうな方が乗ってきたのだ。
その方は、電車が走っている間、ドアにもたれかかり俯いている。
僕の他にも気づいている人はいるんだろうけど、誰も動こうとしない。
「…辛そうだな」
迷っている場合じゃない。そう思った僕は、小さな勇気を振り絞り、席を譲るために、立ち上がるのでした。
1/28/2025, 9:51:21 AM