静かな夜明け
今思えば楽しい日々だった。
慟哭し泣き腫らした夜の孤独な日々も…笑うことや夢見ることを忘れていた日々も。
そんな日々があったから、お日様がじんわり暖かく希望を与えてくれる。
特に何もないけど、明るい日差しの中で青空を見上げ深呼吸する。
胸一杯の太陽の香り。それだけで生きていて良かったと…もう少し生きていようと、思えるのだ。
人間て単純でかわいいものなのだ。
嵐の後風がやみ、暗闇は次第に群青の空へそして薄紫から赤みがさして静かに夜明けが訪れる。
面白がって全てを受け流す。
笑い飛ばしてしまおう、バカな自分を。平気なフリで生きるには難しいけど…今、最後の夜が、静かに明けてゆく。
2/6/2025, 2:05:44 PM