目が覚めるまでに
ピピピッピピピッ、ポチッ。
朝、目が覚めて起き上がるまでの間
見た夢について考える。
確か、真っ暗で時間は夜だった。
私は不気味な雰囲気を感じ、道を走った。
気づけば寂れた神社の境内にいて、
そこで見たのは、不気味で、けれども綺麗にも見える人魂のような光。
私は恐怖心もあったが、好奇心が勝ち、
そっと、近づいた。
そしたら、フッと光が消え
目の前が真っ黒の壁で覆われたかと思えば、
…………その壁は無数の黒い手だった。
恐怖で私は固まって……目が覚めた。
でも、目が覚めるまでに聞こえたあの声は誰のものなのだろう?
「ねえ、」
これだけしか聞こえなかった。
私を恨む声?それとも心配する声?
気になるけど、どうせすぐに忘れる。
私は起き上がった。
もう、このことについて考えるのはやめた。
聞いたことがある気がするなんて、気の所為だ。
……そうだよね?
8/3/2024, 10:55:57 AM