夢を見てたい
夢を見ていたかった。
どこか幻想的な、それでいて妙にリアルで、まったく知らない人と仲良さげに話していたり、見覚えのない場所を勝手を知っているように歩いたりして、その夢をどこか曖昧な感覚で精一杯感じていたかった。
知らないはずなのに、懐かしかったり、会えないはずの人に会えたり。
何でも、が叶う夢の中で、何者にもならず、ただそのぬるま湯のような夢に浸かっていたかった。
何者にもなれる、何でもできる、まさしく夢というにふさわしい夢の中で、私は私でいたかった。他の誰でもない私であるために、今日も夢を見ていたかった。
1/13/2023, 2:44:44 PM