空はどんよりと曇り
重たい風が木々を揺らしている
肌寒く湿った空気は、息苦しさを誘う
梅雨のさなかの、じめじめとした一日
私は、雨音を聞きながら
ひとり窓の外を見つめていた
私は雨が割と好きだ
あの子に会えるような気がするから
あの日のことは今でも覚えてる
家族とのピクニック
突然雨が降ってきて
両親とはぐれてしまい
迷子になってしまった
心細くて泣きそうになってると
突然あの子は現れた
あの子につれられて
いろんな場所で遊んだ
何時間も何時間も
遊び疲れて木陰で少し目を瞑ったら
なぜか別の場所にいて
両親が目の前で心配そうに
私を見つめている
あの子はどこだと辺りを
見回しても見つからない
あの子はいつの間にか消えていた
あれからもう20年か……
きっとまた会えると
今でも信じてる
6/1/2024, 12:53:43 PM