【冬晴れ】
冬になると日本海側では晴れの日が少ないという。
太平洋側から日本海側へ嫁に行った姉が言う。
冬が近づくと鈍色の空ばかりになり慣れるまでは気持ちが沈んだと言っていた。
太平洋側にずっと住んでる私にはわからないが重苦しいどんよりとした空が続けば気持ちも塞ぎがちになるのかもしれない。
でも冬晴れが続く太平洋側では空気が乾燥し朝晩の冷え込みは厳しい。
いわゆる放射冷却現象である。
凍み大根、凍み豆腐など作られてるくらいだ。
へたをすると冷蔵庫に手を入れたら温かい、ということもある。
姉の住む地域では雪は降ってもザクザクしていて道路がアイスバーンになることは少ないらしい。
こちらはうっすら降った雪が昼間融けて夜に凍って道路はスケートができるくらいテカテカのアイスバーンになることも少なくない。
姉も嫁いで50年近くになる。
こちらで暮らした日々の倍以上になり冬晴れのふるさとは遠くなっているだろう。
私は冬晴れの空と朝晩の凍てつく寒さしか知らずに生涯を終えるのだろう。
どちらの地域が良いとか悪いとかではない。住めば都である。
1/6/2025, 8:26:15 AM