月森

Open App

 昨夜はお笑い番組を見ながら寝た。少しでも夢見がよくなればいいな、なんて淡い期待を抱いて。まぁ、朝目が覚めたら、見ていた夢のことなんて一切覚えていないのだけれど。

 朝は憂鬱だ。昨日自分が笑えていたことが嘘のように心が重くなっている。ついでに言えば身体も。心と身体が繋がっているというのは実に不自由だ。この不調が心から来るものなのか、身体から来るものなのか、自分にも医者にも判断がつかなくなってきた。とにかく、「様子をみよう」と言われ続けて、色々な薬を試しながら今日まで生きてしまった。

 「自分が死ぬ日が分かればいいのに」
 近頃、よく思う。そうすれば希望にも絶望にも欺かれずに人生計画が立てられる。余命が短いなら身の回りの整理を。長いなら本格的に生活を変える覚悟を。それぞれ出来る。何もわからないから、何かを選択するのがこわい。なんて言ったら、きっと人は私を軽蔑の目で見るだろう。そんなのは、誰だって同じだと。まったくその通り。私が救いようのない臆病であるがために、このような戯言を宣っているのだ。

 人の命の灯火がいつ消えるかは、神様だけが知っている。

 私が今生きていることにも、生きて家族に迷惑をかけていることにも、何か意味があるのだろう。神様にだけ通じる、人間には到底理解し得ない理由が。そうとでも思っていなければ、私は生きていられなかった。

7/5/2023, 12:13:10 AM