日がのぼりはじめると
急ぎ足でにんげんが行き交う
何をそんなに急いでいるのか
検討がつかない
もっとゆっくりすればいいのに
そう思いながら あくびをひとつ
日が頭の上にあがると
室内にある薄い箱から
にんげんのこえがきこえ映る
薄い箱の中のにんげんが
あーだ こーだ と騒ぎながら
何かをつくっていたり食べていたりする
そんなにんげんを眺めながら
食事にありつく
日が沈みかけると
にんげんのこどもらの声が聞こえてくる
何を言っているのかは わからないが
多分 楽しいのだろう
昼寝から目を覚ます目覚ましとしては
丁度良い
日が落ちると
外の灯りがともり 星と月が顔をのぞく
食事の後に鑑賞するのがオツというもの
時々疲れてるにんげんたちが通過していく
狩りでもしてきたのだろうか 謎である
後ろから 頭を撫でられる
振り向かずに 喉を鳴らしておいてやった
【窓越しに見えるのは】
7/1/2024, 11:13:35 AM