NoName

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一日の終わりに、優しくそっと包みこんでくれる
温かい抱擁に心がほっと安心する
朝が来るまでこうして守ってあげるよ、なんてキザな台詞を恥ずかしげもなく言える彼はすごい
そして実際、彼に抱きしめられている間の安心感は本当にすごい
もうずっとこのままいられたらいいのに…

しかし、二人を引き裂くようにアラームが鳴り響く
朝だ起きろと電子音が激しく主張してくる

おかしい、まだ夜のはず…私は彼と眠りについたばかりなのに…
それでもカーテンの隙間からは光が漏れ、時計はどうしようもなく朝を指し示している

うう、この温もりから離れたくない…布団の中から出たくない…!
アラームを止め、二度寝の誘惑に飲み込まれながら、

「このまま時間が止まればいいのになぁ…」

と、まずあり得ることのない願いで胸をいっぱいにした

『時を止めて』

11/5/2025, 4:42:12 PM