あっと思って目が覚めると、夢だった。眠るつもりはなかったけれど、もう少しと目をつぶったら、夢の続きの世界にいた。
どんどん場面は入れかわり、知っているような知っていないような場所に行く。目的の場所になかなかたどりつけない。そこへ早く戻らなければならないことは分かっている。エレベーターに乗ったり、階段を降りたり時だけが過ぎていく。
ふと立ち止まって途方にくれる。もはやどうやって行けばいいか、さっぱりわからない。もう時間がない。知り合いに会った。ああ、あそこはここからじゃ遠いねと言われる。電車に乗ろうか。そんなことを思っていたら、はっと目が覚めた。
今までいた世界のことを思う。消えてしまう前に、記憶を追いかける。それは、色々なところが支離滅裂で、断片のように思い出される。夢を見た後はいつも不思議な気分になる。
「夢の断片」
11/22/2025, 8:33:53 AM