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ふわりふわふわ白が降る
はくり空で閉じた口内は
仄かな甘味にただ噤む
道を白く染める粉を
ぎゅっと握る目が合った
「あったかいね」
「そうだね」
突付けば直ぐに崩れる白玉は
風に舞う先透明に溶け落ち
悴まない指先もまた
透明にべとついた
「帰りたいね」
「……そうだね」
冷たく凍える世界だった
天地程異なる厳しい世界だった
それは間違いなくそうだった
それでもどうしてもこの世界を
常春のお菓子の国を愛せない

‹あたたかいね›

1/11/2025, 1:52:04 PM