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いつだって、キミは私の先を行く。
小さい頃からそうだった。

補助輪なしの自転車も、逆上がりも、平仮名を覚えるのも、レギュラーに選ばれるのも。

全部全部、私より先に達成してしまう。

ジャングルジムもそうだった。
2段目に足をかけて半べそになる私を置いて、キミはスルスルと1番上まで登っていく。
「良い眺め!」と笑うキミが羨ましくて、妬ましかった。

あれから何年もたったけれど、私は今だにキミと同じ所まで行けないようで。

懐かしのジャングルジム。
老朽化だの、子どもが落ちると危ないだのと、今度撤去されるらしい。

3段目に足をかける。手汗が止まらない。怖い。
うん、一生無理だな。

それでもいいと思えるくらいに、私は大人になっていた。

9/23/2023, 10:35:09 AM