終点
ある路線の「終点」が最寄り駅のはずなのだが、時折目覚めると知らない場所にいる。ひどい時は知らない道をひたすら歩いていることもある。そして何故か最寄り駅にちゃんと着く。
これはこの路線が、A点とB点の往復と見せかけて「路線の端に着いたのち、数駅折り返した所が終点」となっているためである。
ちなみに「知らない道」を歩いているのは酔っているからだが、なぜいつも方角が合っているのかは自分でもわからない。
鳩? チョコボ? と訊かれたので
「ともかく出口まで行って、大きな道を見つけたらその左側を歩いてると絶対に帰れる」
と主張したら困った顔をされてしまった。
何にせよ、「行き着いた先が終点」というのはただの思い込みであった。
この「終点だと思っていたのにまったく知らない所にいたので、全スキルを使って帰ろうと思います」という現象を、私は最近「異世界転生」と呼んでいる。
8/11/2024, 7:38:56 AM