まさか世界の終わりに君と殴り合ってるなんてね。
カウントダウンまでシェルターの中で暇をかこっていた僕たちが偶然見つけた、どこに繋がってるのかも分からないシューター。
ライト片手に滑り降りてみた先には、コールドスリーブ装置付きの緊急脱出ポッド。
───定員一名。僕らは二人。
君は、問答無用で僕をのしちまえば、ポッドに押し込んで脱出させてやれると考えてる。それは分かってる。
さらに君は、僕が一人で逃げるために自分を殺そうとしているんだとも思い込んでる。僕はそれも分かってる。
そして僕は、君が願っているのと同じように「僕は君を脱出させたい」と願っていることには何も気づかれていないってのも分かってる。
世界の終わりまであと五分。
こんなに儘ならない最後は予定外だったなぁ。
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世界の終わりに君と
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所感:
誰も助からないエンドに一票。
6/7/2023, 4:11:18 PM