「なんだよお前!?」
「ああ?俺に口答えすんの?」
「…あーあー!もう知らね!」
ガタンと椅子を倒し、出ていった。
「ッチ…」
思わずでた舌打ち。
「あそこまで言わなくても…」
「ね。だよね。」
「ありえない…」
うるさい…うるさいうるさい!
「本当はあんな事言いたくなかったんだよ!」
クラスに困惑の声が広がる。
「本当は…本当は信頼してたのに!」
「ちっちゃな事ですぐ喧嘩になる!」
「でも、今までは仲直りできてたんだ!」
「なのに…なのに!」
「…だよな。」
視線を後ろに移す。
なんで、帰ったはずじゃ。
「だよな。仲直りしてたよな。」
「た、大輝、なんで、帰ったんじゃ。」
「いいや。なんか言うだろうなと思ってドアの前で待ってた。」
「なんで!?」
「お前と一緒に帰って、仲直りしたかったからだ。綴眼。」
はっとした。僕らがずっと繋がれる理由。
仲直りできるから。そして…
「絶対に信頼してる…。」
「ああ。もちろん俺もさ、綴眼。」
いくらすれ違っても…僕らは続くはず。
10/19/2022, 12:43:50 PM