M.E.

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桜は水色の空によく似合う。

しかし、藍色の空にもよく似合う。

夜にみる桜は、昼とはまた違った”すがた”を魅せる。



ライトアップされた桜はきれいだ。

それに対し、月明かりに照らされる桜は、趣がある。

桜の花の色ははっきりと識別することができないが、桜の花の輪郭がみえる。

そして、風が吹く度に、細い枝ごとサワサワと優しい音を鳴らしながらゆれ、桜の花びらが宙を舞っていく。

この様子をみているだけで、魅惑と哀愁の世界に迷い込んだような気持ちになる。



桜の花は、舞うときれいだが、一度舞ったらもう桜の一部ではなくなる。

しかし、この瞬間のために桜は、夏の暑にも冬の寒さにも耐え忍び、内に秘めていた美しさを解放して、皆のこころを惹きつける。

それが、魅惑と哀愁の世界に迷い込んだような気持ちになる理由だろうか。



春爛漫のなかで、思いを馳せる。







_____________春爛漫____________________________。

3/28/2025, 2:17:10 AM