「私、彼氏が出来たの……」
彼女はそう言いながら僕の隣を歩く
「へぇ……誰なの?」
僕は痛む心を撫でながら問いかける
「隣のクラスの○○くんだよ……(笑)」
彼女は赤くなる頬を手で冷やす。
僕はショックを受けたが
「おめでとう。好きな人と付き合えて良かった。」
僕は彼女が昔から言い続けていた"好きな人"が
彼なんだと思った。
彼女は突然大きく笑いながら
「今日はエイプリルフールだよ?(笑)」
彼女は僕を指さしながらお腹を抑えて笑う。
僕は胸を撫で下ろしてから
「なんだ、そっか………(笑)」
僕はため息を着く。
すると彼女は僕の手を握って
「ねぇ、正直私の事好きでしょ?(笑)」
と、僕の心臓を貫く様な上目遣いで聞いてきた
「好きだよ。誰よりも好き。」
僕は足を止めて彼女を見つめる
彼女は顔を赤くして目を逸らしながら
「嘘じゃないよね……」
と、僕の胸に近付いてきた。
僕は彼女を抱き締めて
「嘘じゃない。君には嘘つかないって決めてる。」
彼女は「私も好き……」と僕に言ってくれた。
僕と彼女は手を繋ぎながら
暖かい春の風を感じつつ帰路に着いた。
4/1/2024, 3:22:14 PM