今一番何が欲しいかと聞かれれば、私は「追い風」と答えるだろう。
なにか新しい物事を始めたり、一歩踏み出すときには勇気というものがいるが、生憎私にはそんなものなどないのである。
だから、一歩を踏み出す場面であえて立ち止まり、追い風────つまり、私の背を押してくれるトリガーのようなもの────を待つことにした。
しかし、こんな生温い考えのヤツには、いつまでたっても来てくれない。目の前にたって私を待ってくれていた君が、次第に遠ざかっていく。
「待って!・・・待ってよ!!」
叫んでも、君には届かない。君が────好きな人が、夢が、目標地点が、二股に分かれた道が、遠ざかっていく。
追い風は、待てど暮らせど来ない。ならば────
私の心に、追い風になってもらおうじゃないか。
1/7/2025, 3:59:42 PM