長い長い、終わりのないように思える旅だった。
1番最初はただひたすら楽しかった。見るもの全てが新鮮で、何もかも知らなくて全てに興味を持った。
しばらく経つと悩みが生まれた。このままで良いのか、不安に苛まれた。苦しくて終わらせたくなることも多々あった。
それを乗り越えた頃、君に出会った。君といるととても楽しくて幸せで、旅をする楽しさを思い出せた。君に出会う為にこの旅を始めたんじゃないかと思うほど君に魅了された。
君と旅を続けてだんだん、こ慣れてきた。不安も減って、君がそばにいるのが当たり前になった。
君が旅をやめた。突然だった。何が何だかわからないまま君は僕の前から姿を消した。今考えても理由はわからない。君がいなくなったのが辛くて悲しくて、僕も旅をやめようかと思った。
けれど旅をやめることは出来なかった。君にまだ続けて欲しいと言われていたから。僕だけをおいて止めるなんて酷いじゃないかと思った時もあったけど、君が泣きそうに言うからやめられなかった。
でも、僕も旅を終える時が来た。そろそろ良いだろう?君の笑顔が見えて、僕は寝転んだまま旅を終えた。
「ご臨終です。」
2/1/2023, 3:52:04 AM