君の声がする
ピントが合わないカメラのような視界になった。
頬に違和感を覚えたので、そこを触ってみると自分の目からこぼれ落ちた涙であることがわかった。
あれ、俺泣いてるのか?
と、自分の状態に疑問符を浮かべながら驚いていると何処からか嗚咽が聞こえてきた。
その音をたどり声の主を見つけたと思ったら、それも自分であることに言葉も出ない。
こんなになるまでの出来事かなにかあったか?
と、またもこの自分の状態に疑問符をおいた。
気付けば辺りは暗く何も見えなくなっていた。
ここは何処だろうか。
暗いのは好きじゃないんだけど。
もうなんでも良いか。ここにいれば何も考えずに済むかもしれない。
あ、何だか眠くなってき、た
?、なんかうるさい、声が聞こえる。
誰だっけ、えーとえと、ああ、あいつか。
心配性のわりには鈍感で面白くて優しい俺の……
2/16/2025, 7:47:15 AM