あるサイトとの出会いが私の「岐路」になった気がする
ちょっとした思い付きで、何気ない日常の軽い感じのエッセイをそのサイトに投稿した
すると、ほどなくしていくつものメッセージが届いた
「こういうものを読みたいと思っていました」
「あなたの作品をもっと読みたい」
「素敵な言葉に感激しました」
自分でも思ってもみない出来事に、何か詐欺紛いのものではないか?と疑ったほどだった
文章らしい文章なんて、大学の卒論以来ぐらいのものだし、もちろん自分に文才があるかなどと思ったこともない
もちろん今でも思っていない
ただ、自分の吐き出した呟きや紡ぎ出した言葉が誰かの元に届き、そこで何かが生まれることの気持ち良さを初めて味わった気がした
それまで生きることに必要最低限以外は、あえて外の世界との交流を避けて生きてきた
いざ、交流を持とうと思っても年々厚く増していた外との壁をうち壊す手段を見つけ出せずにいたというのが正直なところだ
ところが、この1本のエッセイが開けた風穴から次々に溢れ出した言葉の数々が、いつしか外への階段となり、「書く」というひとつの手段に力を借りて、拙いながらも今私はこうして自分以外の世界と繋がっている
生きることに意味を感じることの出来なかった自分が、「書く」ことがそのエネルギーを生み出すことに気付かせてくれた、まさにあの日の出会いが、私の「岐路」になった
『岐路』
6/9/2024, 7:11:59 AM