夜唄

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静かに口を開いた彼はゆっくりと言葉を紡いだ
「終わりにしよう」
全身が絶望に包まれる。なんで?なんで?何がいけなかったの?

慌てて彼の顔を見ると、彼は笑っていた。ああ…やっぱり、自分ってただの遊びだったんだ……

「終わりにしてさ」

彼が再び口を動かす。身構えると、

「俺と、正式に結婚してくれませんか。
契約結婚じゃなくて、本物の結婚を」

あ___

温かい。目元が温かい。これは…水…?

『喜んで……』

「やった!!」

『なんでそんな言い方したの?!不安だったんだけど!!俺!』

「あはは笑ごめんね、__があんまりにも可愛いから」

『可愛いって言うなぁあ!!好き!!』


___なんていう夢が見られたらいいのに。

『……さようなら』

7/16/2023, 8:21:42 AM