ぐっばい。

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貴方が好きそうだと思っていた、ラブソング。

でも、貴方があまり好きでは無さそうな声のアーティストだったから、私が代わりに歌って教えてあげようって、考えてた、1ヶ月前の私。


貴方の憧れの、ほんの少し有名な小説家さんに、私が書いた小説を見せた、あの日。

「俺より文才のあるお前があの人と関わったら!!!お前より文才の無い俺は見て貰えなくなるじゃないか!!!!なんの為に俺がここまで、どうやって、あの人と仲良くなって来たのかも知らない癖に!!!!!」

そう怒鳴られて、怖くて、謝ることしか出来なくて、文を綴る事が出来なくなってしまった、3週間前の私。


「いやだってお前って、友達いないだろ?」

貴方が当たり前のように、私を見下していたあの頃。

貴方よりかは、断然いるよ。広く浅くの関係だけど、みんな助けてくれるよ。なんて、言えなくて、「うん、」っていう適当な返事と、愛想笑いだけが得意になっている事に気付いた2週間前の私。


喋り方が気持ち悪いと、ずっとそう思ってきたと、今日も相棒に愚痴ったと、笑いながら貴方が告げたあの時。

人と喋る事すら億劫となって、皆も私の事を裏で嗤って居るんじゃないかと疑心暗鬼になってしまった、1週間前の私。



貴方よりも、良い人はいっぱいいるということ。

私は独りじゃないということ。

私は自立できること。

昔ほど上手くは無いけど、またこうやって文章を綴る楽しさを、味わえるようになったこと。

私は貴方より優れた力が沢山あるということ。

それと同時に、貴方も私より優れたものを持っていたこと。

貴方みたいな人をクズと呼ぶということに漸く気づけたこと。

案外貴方が居なくても大丈夫そうなこと。

貴方への恋心が死んだこと。


でもそれが寂しくて、何故か悔しくて。最後まで貫き通せなかった自分を、恨んでる私が居るということ。

それでいて、貴方に期待している私がまだ居るということ。

全部、全部、貴方に届けたい。

1/30/2023, 10:25:19 AM