お題《輝き》
「なあ! 昨日のニュース見たか!?」
真夏の寄宿舎に響く真夏に負けないくらい
熱を帯びた声
「竜星群だろ。みんなあっちこっちで、その話で持ちきりだからな。ラズで10回目だよ、言ってきた奴」
「くっそー先越されたかあ。俺が絶対一番だと思ったのに」
崩れ落ちるこいつはラズライト
透きとおった天青の双眸の瞳が綺麗な
明るく嘘がつけないクラスメイト
竜星群――真夏に星の海を渡り竜の群が、流れ星のように
この地上へ流れてくることから、そう言われている
人間は幻想が好きだ
お伽話のように語られていたファンタジーの竜
それが真実として存在していたならば
それは夢が叶った証明
「なあカラクサ、一緒に竜星群見に行こうぜ。そんでもって竜と友達になって冒険したいな、お前とさ」
――翡翠ソーダ水の海
こいつといると、ずっと夏の季節を泳いでいるみたいだ
心に広がる夏の風景に思わず笑みがこぼれる
「ラズが心配だから行くよ、一緒に」
願わくばこの先もずっと君のトナリで
季節を泳いでいきたい
2/17/2025, 3:17:55 PM