一森くま

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うちから見る冬の星は決まってスパンコールみたいにキラキラと輝いている。

雪がたくさん降っていて、昼でも3分外に立つのがやっとの極寒地域なのだ。

夜には誰も歩いてない。

当然、外で星を眺めている人もいない。

なんだかとにかくもったいないのだ。





夜、うちでご飯をたべて、知人を家まで送るときに

空が晴れていると決まって言う台詞がある。


「ほら、星きれいだよ」

「ほんとだ」


…何度もこの掛け合いをしているような気がするが
この田舎にはもったいないくらいキラキラ輝く星たちを間近にすると、つい言葉に出してしまいたくなる。



流れ星は一、二度だけ見たことがある。
とてもじゃないが願い事など考える余裕もなかったし
考えたところで世界平和みたいなざっくりしたものしか浮かんでこなかった。




うちの星たちは、今日も
あいも変わらずキラキラ輝いている。


じっくり見ながら、願い事を考えていた。

…叶えたいことか。

案外星に頼ってみてもいいかもしれないと

うまくいきますように、と唱えた。





2/10/2025, 2:26:20 PM