ぼくの世界は生まれたときから不完全だった。いわゆる「色盲」というやつで、ぼくがいるのはいつも色のない世界だった。でも、ぼくの目はきみの瞳の色だけは認識することができた。きみの瞳が何色なのか、ぼくにはわからないけれど、ぼくはその色が一番好きだ。きみと過ごした長い年月のなかで、ぼくはもう何も見ることが出来なくなってしまったけれど、今でもきみの瞳の色は、ぼくの心にしっかりと焼き付いている。(好きな色)
6/22/2023, 5:54:30 AM