【踊るように】
踊るように夜を共にして、歌うように朝を迎えて。
おれらは希代のエンターティナー。
鮮やかなひと時を過ごし、そして華麗に幕をおろすんだ。
夢は続かないから楽しいんだよな。
白い朝のヒカリを瞼に感じながら、おれはオマエの腕を枕にしていた。
素敵な夜だった。
オマエがおれに「愛してる」って囁いて、魔法がかかったみたいに心が震えた。
次に目を開けたら、魔法は儚く消え去り、おれはなんでもなかったように軽やかに笑って、踊るようにオマエの元から去るだろう。
9/8/2023, 4:12:09 AM