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梅雨

 皆であなたを連れて帰ってきて
 誰かが庭の花を一枝切って枕元に活けた
 白くて上品な花だった

 翌朝 花は落ちていた
 あなたが死んだということを
 なぜかその時理解した

 お葬式も四十九日も
 何故かその日だけは晴れていた

 あなたの命日を
 いつもはっきり思い出せない
 ただ夏椿を見るたびに
 梅雨時にあなたがいなくなったこと
 それだけいつも思い出す

6/2/2024, 8:51:37 AM