病室

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「太陽」

君に出会ってから夏が特別な季節になった

蝉の鳴き声がする青い空の下

太陽のように笑う君が眩しかった

私はそんな君の隣りにいることが嬉しくて

何気ない毎日が続いていくだけで良かった

君しか呼ばないあだ名で私を呼んで

私も私しか呼ばないあだ名で呼んだ

そんな特別感が幸せだ

ある日待ち合わせ場所に見知らぬ男の人の姿

「彼氏ができたんだ。紹介するね」

私に1番に報告したかったって

心の中に急に暗雲が立ち込めて…

ぎゅっと拳を握りしめながら

「良かったね。おめでとう!1番に報告してくれて嬉しい」

精一杯の笑顔で言うしかできなかった

どうして私じゃダメなの?

彼より長く一緒にいるし君のこと1番分かっているのに

私がどんなに頑張っても彼には勝てない無力さがやるせない

君は当たり前のように私の隣りにいて

彼の話しをする

彼は後からきたくせに、当たり前のように彼女と手を繋ぎ

当たり前のようにデートして、キスをする

こうなるなら最初から

特別だなんて言ってほしくなかった

一緒にベッドで寝るんじゃなかった

眠る君に…キスするんじゃなかった

さようなら、私の夏恋



絵里

8/6/2023, 2:51:41 PM