ミキミヤ

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白いベッドの上に君が横たわっている。眠る姿は人形のようで、僕は怖くなって、君の頬を触った。あたたかい。君はまだここにいる。
君が家で倒れているのを発見されてからもう1ヶ月経った。お医者さんは、手は尽くしたと言っていた。後は君の気力の問題だと。
もしも君が目を覚まして、また笑ってくれるなら、僕は何だってするよ。良いことも悪いことも、何だってできるよ。
だから、目を覚ましてよ。
「ねえ、」
君の名前を呼ぶ。静かな病室に、僕の声と機械音だけが虚しく響いていた。

6/15/2025, 8:58:31 AM