月影 零

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柔らかな風が吹く丘の上。
芝生に3人寝転んで星空を眺める。
ふと、万昼が空に向かって手を伸ばして、
「いつまで一緒にいられるのかな」
そう言った。その声は微量の哀を含んでいた。

すると朝凪は万昼と同じように手を伸ばして言った。
『いつまでも。皆の気持ちが同じである間はずっと一緒』

その言葉を聞いた万昼は目を少し見開いて愛おしげに笑った。彼の頬には一筋の星が流れていた。

2人の視線は僕に集まる。
「『悠夜はどう思う??』」

【…2人と一緒にいれる未来以外僕は見てないよ。】

2人は鳩が豆鉄砲喰らったような顔してる。なんでだろ。

「…悠夜ってそういう事平然と言うよね。」
『ねー笑』
【なんかムカつく。】

そんな漫才の様な会話をして、3人で大笑いして。
そして3人で祈った。考える事は同じようだ。

「『【3人でずっと一緒にいられますように】』」

-星空の下で3人祈ったとある夏の夜。

4/5/2023, 10:37:22 AM