ぷんぷんまる

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栄子はよく人生をゲームに例える。
生まれたその日からステータスをあげ、称号やジョブを手にし、資本を手に入れ、好きなものをコレクションにする。
私たちは人生ゲームを死ぬまで続けるのだと彼女よく口にする。

しかし彼女は、しばしば呟く。
私たちのエンディングはどこにあるのか、と。
無難に考えれば死ぬその時なのかもしれない。ただ、仕事に生きた人がいればその人にとっては退職の時かもしれない。はたまた、死の先を見ている人はその存在を認められたときなのかも。
学校の帰り道、夕暮れ時の河川敷で栄子はあーでもない、こーでもないと話し続けている。

栄子は、あるいは僕も気づいている。
本当はエンディングなんてどこにもないということを。
ただ、僕はこうも思う。
もしあるとするならば、彼女が側にいればどんなエンディングもハッピーエンドになるのだろうと。

3/30/2023, 1:47:36 AM