【飛べない翼】
私は他の人と違った翼を持って生まれた
そのせいか皆私を好奇の目で私を見る
その視線が嫌で私はいつも閉じこもってばかりだった
怖くて仕方なかった石を投げられるんじゃないか
陰口に押し潰されてしまうかもしれない
そんな事が頭の中をぐちゃぐちゃにしていった
(いっそ、こんな翼などなくなってしまえばいいのに)
私は自ら翼をもいでしまった
羽は紅く ては血で染まってしまった
もうこの翼じゃ空も飛べないかな
それすらとどうでもいいと思ってしまうほど
私は堕ちてしまった
ガシャン
振り返ると人がいた
カゴを落としてしまったようだったので
拾い上げて渡してあげ
「どうして!!なんで...翼は..どうした」
あぁせっかく集めたカゴの中身はまた床に散らばった
「早く治療しないと空を飛べなくな...」
私と目が合った瞬間 何を思ったのか私の頬に手を当て
「答えてくれよ...どうした誰にやられたんだ」
何をこの人は泣いて私を咎めるのだろう
<私は自分の意思で「痛かっただろう...辛かったよな」
ごめんと私を抱きとめた
なんでこの人は私の事をこんなにも想ってくれるのか
泣いてまで私を慰めてくれるの
「気づいてあげられなくてごめんな」
この言葉に私は何も言えなかった
ただ嗚咽が部屋の中に響いている
どちらの声か分からない
その後は私とこの人しか知らない物語だ
11/11/2024, 10:33:47 AM