ある日酷く落ち込んでいた時、雨にすらすがりたいと思ったことがあった。その時肌に感じたのは、まるで空が慰めてくれているかのような、柔らかい雨だった。
人間なにかにすがりたい時は、どんなに冷たいものも温かく丸みを帯びたように見えてしまう。心身が自然と慰めを欲しているのだろう。
さて、果たして人間の錯覚が理由で時々雨が柔らかく感じられるだけなのだろうか。実は雨はいつも柔らかくて、 感情の起伏で感受性が強まった時にだけ、そのことに気付くのではないのだろうか。
11/7/2024, 12:52:06 AM