愛は何より綺麗な物で、恋はキラキラしている物。
とにかく、僕のイメージはそんなものだった。今までの彼女だって、話しているだけで心が暖かくなったし、泣いていたら大慌てで慰めた。家族に向けるのとは少し違うけど、やっぱり綺麗なものだった。
君と出逢って初めて、執着に似た愛を感じた。腸がぐつぐつ煮える音を聞いた。
何で僕以外を見て笑ってるんだ
どうして僕は貶されても彼から目が離せないんだろう
その癖、君は僕を見ると嬉しそうに笑うんだ
僕を詰っている時の顔が一番輝いていることに気付いているんだろうか
僕の方が背も高くて力も強いのに、
押さえ付けられたらひとたまりもないのに、
何で彼はこうも高慢そうに振る舞えるんだろう?
そこまで考えてハッとする。
駄目だ、こんな事を考えてはいけない
これが愛と言うつもりはないけれど
それなら一体、
愛じゃないなら何なのだろう
愛は古くなると執着になると言う。
こんな感情、手遅れになる前に捨てておけば良かった。
君に言ったら、「出来ない癖に」と笑われた。
本当に何でもお見通しだ
しかもそれさえ嫌では無いと思っている
ああ本当に、君と出逢ったそのせいで!
お題『君と出逢って』
5/6/2024, 1:00:54 AM