君からのLINE
君からのLINEを、私はいつも心待ちにしている。続けて来る時もあれば、1ヶ月来ない時もある。そんな不定期なやり取りが私の日常であり、楽しみであった。
私は君のことがとても好きだった。君とやり取りがしたくて、買ってもらったばかりの慣れないスマートフォンの操作を必死に覚えた。通知が来れば君からかと心が踊り、すぐにアプリを起動させるようになった。大体は、公式アカウントからのメッセージを恨めしく眺めてはアプリを閉じることになるのだが、君からメッセージが来たときだけは、緊張しつつも相手に悟られないように慎重に返信していた。今思えば、私の中でLINEは、あなたとの関係を縮めるためだけのツールで、話の内容までは気にしていなかった。
一世一代の告白も虚しく、君の彼女になることはかなわなかったが、その後もやり取りを続けた。むしろ好かれなくてもいいとまで吹っ切れた私は、純粋に話すことを楽しんでいた。不思議なことに、悩んでいる時よりも今の方が2人の関係は良好であるように感じる。
私はもう君を好きではないが、染み付いた習慣というのは恐ろしく、ことあるごとに通知を確認したり、LINEの通知音が鳴ることを期待してしまったりしている。ただのメッセージアプリに一喜一憂する自分に苦笑しつつ、君からのLINEに淡く切ない青春の想いを馳せている。
9/15/2024, 4:36:35 PM