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 私とあなたの距離は近いようで遠い

 色んなところから飛び交う歓声に紛れて
 負けじと声を張ってあなたを呼ぶ
 翌日声が枯れるとわかっていても
 ほんの一瞬あなたの目を見たいから
 めげずに何度も呼ぶ

 けれどあなたは一度もこちらを見ることはなかった
 ああ 今日が終わってしまう
 どうせ明日も来るからと
 明日の方が聞こえるかもと
 必死に自分を励ましていたら

 あ
 いま
 こっちみ

 私の絶叫が会場に響き渡った


『声が枯れるまで』

10/22/2024, 1:12:45 AM